「野菜のテリーヌ(テリーヌ・ド・レギューム) エクルヴィス入りver」ができました!

今シーズン最後のテリーヌ・ド・レギューム(野菜のテリーヌ)できました〜!

もちろん昨日屈斜路湖で捕ってきたエクルヴィス入りです。

味見してイマイチ(価格なりの価値を感じない)ならお店に出すのはやめようと思っていましたが、塩加減もちょうど良く、実にいい味に仕上がったので店頭デビュー決定です。

価格はかなり悩みましたが、税抜き1,580円としました。2日間往復するガソリン代だけで100%赤字ですし、阿寒湖産のものを仕入れて作っていたら更に笑えない額の赤字なんですが、とりあえずは皆さんに食べて頂きたいなと思い400円アップに抑えることにしました。

このテリーヌ1枚につきエクルヴィスを5匹は使っています(獲ったエクルヴィスは31匹、テリーヌの枚数は6枚)から、阿寒湖畔に売っている茹でエクルヴィスが5匹で1,000円なことを考えると明らかに計算が合いません笑。

ただ、繰り返しになりますがとても美味しい食材なので是非皆さんに味わって頂きたいな〜と。

甲殻類らしい旨味ばっちりでありながら余計な臭みは無く、実にクリアで上品な味わいなんですよ。

また大きめのエクルヴィスからは爪肉も取れるので、今回のテリーヌには胴の肉と爪肉両方を使いました。風味・食感がかなり異なりますので、この違いも楽しんで頂けたら幸いです。

ちなみに今回のテリーヌはこんな風に作っています。テリーヌの制作工程を見る機会はなかなか無いと思いますのでよければお付き合いください。

まず2重にしたラップをテリーヌ型に敷き、塩茹でしたキャベツの水分を抜いて敷き込みます。そしてその上に型に合わせて切った黒大根(黒ニンジンだったかな)をセット。野菜の出汁を使ったゼラチン液を流し込みます。

その上に同じく塩茹でしたインゲンを敷き込み…

エクルヴィスの塩茹でを綺麗に並べます。胴の肉と爪肉、両方が楽しめるよう気を付けて並べています。先ほどと同様、ゼラチン液を流し込みます。

その上にブロッコリー、オクラ、ズッキーニ、パプリカを並べてキャベツで包み込みます(キャベツが足りなければ随時追加して補強します)。しつこいですが都度ゼラチン液を流し込みます。

完全に型からはみ出しているように見えますが、これでオーケーです。段階的に重石を載せてゆっくりと重圧をかけることで野菜の余計な水分を抜き、旨味を凝縮させます。この工程でエクルヴィスから出た旨味も野菜に行き渡ります。

出来上がったテリーヌを型から取り出し、カットしやすいようにアルミホイルで包んでから切ります。断面はご覧の通り。その時手に入るものを使うので野菜の種類は随時変わりますが、大抵5種類以上は使っています。

で、こちらはテリーヌに添えるムースリーヌソース。サフラン、卵黄、フュメ・ド・サンジャック(ホタテの出汁)などを合わせて調味します。決して強い味ではないんですが、それは野菜の味・旨味を引き立てるため。このテリーヌにはこのソース以外、店主は考えにくいですね。そのくらい新鮮な野菜とよくマッチしてくれます。

やはりこれはシャンパーニュと合わせて…

たっぷりの野菜とエクルヴィスの旨味を楽しんで頂けたらなと。

野菜のテリーヌ自体は夏のメニューとして定着させていきたいと考えていますが、このエクルヴィス入りはシーズンに1度か2度しか作らない(というか大変すぎて作れない)貴重なテリーヌです。ちょっとお高いですがぜひこの機会に味わって頂きたいなと思います。

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