「ドメーヌ アツシ・スズキ キュヴェ046」 「奥尻ワイナリー ピノ・グリ 2018」 「千歳ワイナリー 北ワイン ケルナー 2018」

こんばんは、メゾン・ブレイズ店主です。

札幌最終日はパセオにある「ワインの円山屋」さんへ。
早朝から並んで狙うは「ドメーヌ アツシ・スズキ」のワインです。

こちらは昨日掲載した「ドメーヌ・タカヒコ」で修業した鈴木淳之さんのワイナリーなのですが、数年前の初リリース時から非常に評価が高く、既に転売が横行しているほど。
店主の帰る日が運よくドメーヌ アツシ・スズキの緊急販売日と被っていたため、急遽参戦することにしました。

この「キュヴェ046」は僅か500本しか瓶詰めされておらず、おまけに北海道限定という激レア品。
円山屋さんにも12本しか入荷しなかったらしく、店主は12人中9番目という結構ギリギリなタイミングで購入できました。

ちなみにセパージュ(ワインに使われているブドウ品種とその比率)はツヴァイゲルトが70%、ケルナーが30%。赤ワインでケルナーをこれだけしっかり混ぜているのはちょっと珍しい気がしますね。

ワイナリーの公式Facebookによると、
「黒い果実と言うよりは赤い果実の香りとジャスミンなどのハーブ系の香りが心地よい。セパージュはツヴァイゲルトとケルナーとなっておりツヴァイゲルトとケルナーが織り成す愛しさと切なさと心強さがこのワインにはあります。」
とのこと。
ケルナーのシャープさや酸味が加わって、ツヴァイゲルト単独のキュヴェより複雑さと軽やかさが増す、というのが狙いでしょうか。
1本しか手に入らなかったので、後学の為に店主が飲むか、それともお店で出すか悩むところです。

ちなみに円山屋さんでは店頭試飲も行っていますが、提供している2種類とも北海道のワインだったので飲ませてもらいました。

最初は「さっぽろ藤野ワイナリー 〇△ロゼ(マルヤマロゼ) 2017 樽出し」です。
ロゼのスパークリングなんですが、イチゴやラズベリーのような物凄いチャーミングな香り!
でありながら飲んでみるとしっかりドライで、これは最初の一杯にいいですね。マリネなどにもよく合う気がします。

詳しく聞いてみると「旅路」という余市で作られているレアな品種とセイベルがメインで、全部で5種類ほどの品種が使われているそう。
チャーミングな香りはキャンベルアーリーが担っていると思いますとのことでした。
試飲で出しているから買えるのかな?と思いましたが、既に完売してますとのこと。
北海道ワイン、美味しいのは大半が入手困難な気がします(笑)。

もう1杯はタキザワワイナリーのデラウェア。白ワインですが微発泡感を感じます。

香りが本当に、あの茶ぶどうのデラウェアでこれまた可愛らしいワインでした。
その一方、軽いながら酸味もきちんとあり、決して甘ったるくはありません。
良い意味で北海道のワインらしい軽さ・爽やかさがあって、年配の方にもウケが良さそうな気がしました。
食用ブドウのデラウェアでもこんな品よく、かつ個性を持たせたワインにできるのかという新鮮な驚き。
いい経験になりました。

どちらもきちんとした個性のあるワインで満足したところで、次に向かったのは赤レンガテラス1階にある「プティサレ」。フランス料理のお店ですね。
ここでは店頭でシャルキュトリー(肉加工品)が売っているので、幾つか買い込みました。

リエット、パテドカンパーニュ、鴨とポルチーニのテリーヌなどなど…。
今夜はたっぷり勉強させてもらおうと思います。

ちなみにここ、プロデュースしているのは「マガーリ」というイタリアンレストランなんです。
店主は「マガーリ」がまだ宮の森?円山公園?あたりにお店があった頃に一度行ったのですが、非常~~~に美味しかったんですよね。
なのでマガーリが赤レンガテラスに出店すると聞いて、出張の合間にランチを楽しんだのを覚えています。
この日も蝦夷鹿のローストがランチで提供されていてつい頼みたくなっちゃいましたが、スケジュールの都合もあり泣く泣くシャルキュトリーだけ購入し撤退…。

最後に訪れたのは「ワインショップフジヰ」さんです。
北海道のワイン好きな方でここを知らない人はいないと言っても過言ではない有名店ですね。
店頭でも様々なワインが試飲できるようになっているので、当然のようにお願いします。

最初に頼んだのは余市の「平川ワイナリー スゴン ヴァン テール・ド・ヨイチ2015」。

「スゴン・ヴァン」とは「セカンドワイン」の意だそうですが、いやいやいや…ちょっと北海道ワインのイメージが変わるくらいの芳醇さ。
スタッフの方曰く、2015はコルクメーカーを変えたことで不要な香りも混じってしまったと仰っていましたが、言われてみると確かにわずかに感じるものの、それでも元々のクオリティが非常に高いことは十分伝わります。

ここのワインは上のランクになると2万円を超えますが、今回試飲してみて当店で提供するクラシックフレンチとの相性も非常に良さそうだなと感じました。
例によってそもそも手に入らないパターンなんですが、色々手を尽くしてワインリストに加えたいものです。

2杯目は長野県の「小布施ワイナリー ソガ ペール エフィス レゼルヴ プリヴェ シャルドネ2018」。


…旨すぎる。

一応簡単に説明しておきますと、「ドメーヌ・タカヒコ」の曽我貴彦さんの兄、曽我彰彦さんのワイナリーがこの「小布施ワイナリー」になります。
「ドメーヌ・ソガ」の名前が入っていないのは、自社農場ではなく信頼できる農家の方の葡萄を使っているからですね。

しかしこの濃密さ、誤解を恐れず言うと日本のワインとは思えないです。
説明不要です。機会があれば是非飲んでみてください。
お店でも手に入るようであればリストに加えたいと思っています。

勿論お店のディナー用ワインも物色。
試飲させてもらったワインは既に完売していて買えませんでしたが、奥尻ワイナリーのピノ・グリと千歳ワイナリーの北ワイン ケルナーがあったので購入。

奥尻ワイナリーのピノ・グリは以前屈斜路湖畔でソロキャンプした際、採ってきたエクルヴィス(ウチダザリガニ)のトマトクリームソースペンネを作って合わせてみたことがあります。
何の予備知識も無い状態で味わったので「これめちゃくちゃ旨くね?」と驚いたのを覚えてますね(笑)。
その時食べたトマトクリームソースとの相性はばっちりとは言えませんでしたが、この個性的な味わいは絶対面白いなと。

非常に人気の高いワインで、ワインショップフジヰさんにも残り数本しか無かったのですが、お願いして何とか2本ゲット。
奥尻ワイナリーのワイン自体は道内だと割と手に入れやすいのですが、このピノ・グリになると急にレアになります。
どんな料理と合わせるか、考えるのが楽しみになるワインの一つですね。

一方の「千歳ワイナリー 北ワイン ケルナー」は、すっきりサッパリ系の白が今のリストに少ないので加えたいと思い購入。
ケルナーという品種、そして北海道ワインの特徴を明確に示しているワインも一つ欲しいよなーと。

冷涼な印象で飲み飽きしないタイプだと思いますし、価格的にもお手頃なのでワインに詳しくない方でも楽しめるはず。

特に当店の料理は結構濃厚なのが多いので、こういうタイプのワインで口をすっきりさせながら楽しみたいという方もいるかなと。
料理のテイストと近いタイプのワインは無難ではありますが、そういうのが続くとどうしても重くなりすぎちゃいますしね。

うん、なかなかいい買い物ができたと思います。

札幌を離れた後は最後の目的地である赤平市へ。
ここでは先日タイムラインに投稿した「鳩(エルムピジョン)」を購入。
端境期でありながら3羽処理してくれた業者さんには大感謝です。

ご覧の通り梱包も美しく、1羽500g程度なのに2,000円以上する非常に高価な食材ですが、今夜試しにローストして食べてみようと思います。
その模様は後程お知らせできたらなと。

それでは、長々と書いてきましたが今回の旅行の模様はここまで!
タイムラインへの投稿は、時間のある時にブログの方にリライトしたいと思っています。
そうすれば後から見返すのも簡単になりますしね。

それではまた!

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