余市で飲んだ「ヨイチ・ノボリ オ・リー 2017」があまりに良かったので開けてしまいました…。
買い集めるのがかなり大変だったので正直めちゃくちゃ悩んだんですが、やはりディナーで北海道のワインを提供するのであればこれは飲まねばなるまいと。
公式サイトによれば「是非、抜栓は2019年の12月まで待って頂きたい。抜栓の理想は4年以上熟成させてから。」とのことなので、本来はもう少し寝かせてから飲むのが最高のタイミングなんでしょうが、結論から申し上げますと既に十分すぎるくらい美味いです。
イチゴのショートケーキや蜂蜜のような甘やかな香りの中に、クローブやシナモンのようなスパイシーな香りも入り混じって、テイスティンググラスの香りがとんでもないことになってます。
綺麗で優しいんだけど少し陰にこもった雰囲気もあって、懐かしいというか郷愁を誘うちょっぴり切ない感じなんですよ。
これは是非飲んでもらいたいです。別にワインに詳しくなくても全然楽しめます。
で、特に示し合わせたわけでもないのに、妻と自分の感想が「小さい頃の夏休み」「祖父母の家」だったのでびっくりしました。
これは別に「そういう香り」というわけではなく、このワインの香りで思い出したものが共通してたんですが、なんだかわからんけど懐かしい感じ、というのは伝わるかなと。
いや~、こんなハイレベルなワインが北海道で作られているとは…。
ブルゴーニュ好きな方には是非お勧めしたいです。
もう少し手に入りやすくなるといいんですが。
ちなみに料理は色々合わせてみました。
札幌で買ってきた「プティサレ」のパテ・ド・カンパーニュはまあまあ。
余市の「ジジヤ・ババヤ」で買ってきた葡萄のピクルスとの相性はGood。
百合根とセップ(ポルチーニ)のヴルーテは、香りの相性は合うんだけど味的には特に合う感じはしない。
白身魚のマリネもヴルーテと似たような印象。最初ヴルーテとは合うだろうなと思ってたので、普通の相性だったのはちょっと意外でしたね。
一方、最後に食べた赤平産エルムピジョンのローストとは良好でした。
ソースをヴァンルージュ(いわゆる赤ワインソース)にしたのですが、これよりももう少し甘酸っぱい感じの方がより良さそうですね。
ということで…
後日ソースを変えて作り直したのがこちら(↑)。カシスの甘酸っぱさを活かした「ソース・グランヴヌール」です。こちらの方が好相性だったかな。
ただ、ジジヤ・ババヤさんで食べた時も思いましたが、ナナツモリの淡く繊細な香り・味わいには白身の肉や魚介系の方が合う気がします。
フレンチだと基本的には赤と魚介を合わせないので、自分の感覚がおかしいのかなぁと思い、気になって調べてみたんですが、結構な数のシェフ・板前さんが魚介と合わせてたりするんですね。
漬物に合うとの情報もあって、あぁなるほどなと。
白身の肉だと豚や蝦夷雷鳥、ウズラなんかはマッチしそうですね。
個人的には北海道らしく、かつレアな食材として蝦夷雷鳥と併せてみたいところ。
とまぁ、色々妄想膨らむワイン体験でした。
あ、最後に鳩の感想を。
赤平で育てられているのこの鳩、恐ろしく身がしっとりしていて、でも皮ぎわの旨味が濃くて実に美味しかったです。
モモ肉はカリッと揚げ焼きにしたんですが、これもまた美味い。たまらんです。
クセらしいクセも無くて誰でも食べられそうだし、こんな素晴らしい食材が地元北海道にあることを飲食関係の方にもっと知ってほしいとすら思いました。
一昨日伺った際に資料も頂きましたが、レアな食材も色々取り扱っているのでどんどん使っていこうと思っています。
それではまた!
今週金曜日は普通に営業しますので、皆さんのご来店お待ちしております!
あ、ショートケーキとはまぁ普通の相性でした(笑)。
でもこの「ナナツモリ」、色々と試してみたくなる本当に魅力的なワインです。当店にはこの2017がまだ2本残っておりますので、飲んでみたい!という方は是非ディナー(たまにやります)の時に検討してみてくださいね。
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